こんにちは。小平市のみしま行政書士事務所/三島友紀FP事務所の三島です。

朝晩がだいぶ涼しくなってきましたね。今日(9月23日)は最高気温がなんと21℃!子供たちは今日は薄手の長袖を来て学校に行きました。猛暑だった今年の夏も終わりですね。なんだか少し寂しく思えます。

さて、本日は離婚届を提出した後の戸籍についてご説明させていただきます。

戸籍?そんなの離婚届を出すんだから主人と別になるんでしょう?

いや、そうなのですが、実はこれ意外とややこしいんです。特に子供がいる場合は手続が別にあったりして一度では理解できないと思いますので、なるべくわかりやすく解説いたしますので、ご参考にしていただけたら幸いです。

1、もとの戸籍?新しい戸籍?

結婚するときに日本は夫婦別姓が認められていないので、どちらかの姓に夫または妻が変えているはずです(ほとんどの場合妻となる女性が変更しているはずです。ですのでここでも妻が変更したということで以下の文も進めていきます)

そして元々その氏を名乗っていた人(夫)が戸籍の筆頭者となります。

(ですから戸籍の筆頭者=夫のような印象を持っている人がほとんどですが、日本には数は少ないですが筆頭者が妻である家庭もあるのです。)

そして戸籍制度というのは明治時代からありますからかなり考え方が古く
筆頭者の名前が書かれた台帳に他の人の名前をどんどんと追記していくようにできています
離婚はその追記した妻の名前を消す手続になるのですね。

離婚をする時に離婚届には【婚姻前の氏にもどる者の本籍】という欄があり、そこに

□もとの戸籍にもどる   □新しい戸籍を作る

と選べるようになっている箇所があります。

これは結婚により妻の名前が書かれた夫の戸籍から抜けた後、その妻の名前をどこに移すかという方法を表しています。

もとの戸籍にもどる。はその名のとおり【もとの戸籍】。結婚前に妻の名前が書かれていた【親が筆頭者となっている戸籍】にもどることを意味しています。子どもがいない夫婦の離婚についてはこちらを選ぶ人が多いと聞きます。

もうひとつの【新しい戸籍をつくる】の方にチェックを入れると、妻が筆頭者となる新しい台帳(戸籍)を作ることになります。子どもがいる場合はこちらを選ぶことになるかと思います。

そして子供がいるケースの離婚の場合気をつけなければならないのは
【離婚届だけで戸籍を変更できるのは妻だけ、子供は移動しない】という事です。

2、子供の戸籍の変更

先ほどもご説明したとおり、戸籍は古い制度ですので離婚届で戸籍の変更が行われるのは妻一人だけです。山田さん夫婦が離婚して妻が佐藤さん(旧姓)に戻ったとしても子供の戸籍は山田さん(夫)のままですし、子供の公的な苗字は依然山田さんのままです。(親権が妻だったとしても!)

この状態を正して、親権も苗字も戸籍も妻のもとにある状態にするための手続が

家庭裁判所への子の氏の変更許可といいます。

父母が離婚し、父の戸籍にあって父の氏を称している子が、母の戸籍に移り、母の氏を称したいときには、この申立てをして、家庭裁判所の許可を得る必要があります。

この許可を取った後に市区町村役場へ届出をすると晴れて妻の戸籍に子供が入籍することとなります。

ちなみにこの家庭裁判所への申立人はあくまで【子】となっています。ですから子が15歳以上の場合は子が手続をしないといけません。(15歳未満の場合は母が代理できます)

3、子供がいる場合は□新しい戸籍をつくる にするべき?

最初に、離婚をする時には

①もとの戸籍にもどる
②新しい戸籍を作る

を選択するというお話をしました。

しかしこの選択は実は子どもがいない夫婦が選択できるものであって、子どもがいる夫婦が離婚する場合には②の新しい戸籍を作る。しか選ぶことはできません。

これは法律で定められているからなのです。
戸籍法という法律にこのような記載があります。

戸籍法第六条
戸籍は、市町村の区域内に本籍を定める一の夫婦及びこれと氏を同じくする子ごとに、これを編製する。ただし日本人でない者(以下「外国人」という。)と婚姻した者又は配偶者がない者について新たに戸籍を編製するときは、その者及びこれと氏を同じくする子ごとに、これを編製する。

ここには「一の夫婦及びこれと氏を同じくする子ごと」と書かれています。つまり一つの戸籍に記載できるのは夫婦と子のみであって祖父母や孫を戸籍に入れることはできないのです。これを三代戸籍禁止の原則と呼びます。

昔の戸籍は手書きで、かつ子どもも今よりたくさん居ました。そして養子縁組なども頻繁にあった為、ひとつの戸籍がとても分厚くなって大変だった為このような原則ができたと言われています。

この原則があるので、離婚をしてもとの戸籍にもどるを選択すると、その戸籍には妻の両親が記載されています。すでにこの時点で両親と娘(妻)という二代記載があるのでここに妻の子どもである両親にとっては【孫】を載せるのは法律上できないのです。

ですから子どもがいる夫婦の離婚の場合は妻が新しく戸籍を作ってそこに子の氏の変更許可の手続を経て子どもの入籍させる必要があるのですね。

まとめ

離婚をする時は①もとの戸籍にもどる②新しい戸籍を作るの二つを選択できますが、実際に両方とも選ぶことができるのは子どものいない夫婦だけ。子どものいる夫婦は②の新しい戸籍を作るを選択するしかできません。

そして離婚届だけでは子の戸籍は変更されないので、離婚後に家庭裁判所へ子の氏の変更許可を取り、許可をもらった状態で再度役場で入籍の届出をする必要があります。

ちょっとややこしい話ですが、子どもの苗字を決める大事な手続です。しっかり理解して手続をするようにしましょう。